再起

会計士を諦めて10年 ── 自分の能力の中で、将来の選択肢を広げてきた話

会計士を諦めてから、10年が経ちました。

当時の私は、
「これで可能性は閉じた」
そんなふうに思っていました。

第一志望だった資格を諦めた。
しかも28歳、フリーター。
就職経験も、就職活動の経験もない。

正直、
「この先どうやって生きていけばいいんだろう」
というところからのスタートでした。

前回の記事では、
再起を続けていく中で、少しずつ景色が変わってきた話を書きました。

今回はその続きです。

景色が変わったあと、
将来に向けて「選べるもの」がどう広がってきたのか。

会計士を諦めたあと、
私はどうやって選択肢を増やしてきたのか。

その話を書きます。

第一志望の道が閉ざされたとき、未来を一度失う

第一志望の学校に落ちた人。
第一志望の会社に入れなかった人。
第一志望の資格を諦めた人。

共通している感覚があると思います。

「これから、何を目指せばいいのか分からない」

私も、まさにそうでした。

会計士一本で考えていた頃の私は、
未来を一点でしか見ていなかった。

・受かるか
・落ちるか

その先の人生を、ほとんど考えていなかった。

だから諦めた瞬間、
目の前が真っ白になりました。

「何も残っていない」
そう感じたのは、今でもはっきり覚えています。

会計士を諦めたとき、私は何者でもなかった

当時の私は、

・28歳フリーター
・時給900円
・社会人経験なし
・就職経験なし

成果と呼べるものは、何もありませんでした。

会計士に挑戦していた時間も、
結果だけ見れば「何も残っていない」。

正直、絶望していました。

でも今振り返ると、
あの時に一つだけ残っていたものがあります。

それは、
「このまま妥協した人生として、自分を諦めたくない」
という気持ちでした。

だから私は、
別の選択肢を探し続けることだけは、やめませんでした。

私は「上を目指す」のをやめて、横に広げた

正確に言うと、
上を目指す気持ちを捨てたわけではありません。

今でも、もっとできるようになりたいと思っています。

ただ、方針を少し変えました。

私は、
自分の能力を無理に引き上げようとするのをやめて、
今の能力で選べる選択肢を一つずつ増やす
という方向に切り替えました。

最初は、契約社員でした。

回り道だと思いましたし、
正直、悔しさもありました。

でも、

・働いているという事実
・実務経験
・社会の中での役割

これらを一つずつ積み上げることで、
少しずつ「評価の土俵」に上がれた。

そこから、

・正社員
・本社異動
・転職

と、横に、横に、選択肢を増やしていった。

これは妥協ではありませんでした。

当時の自分が、
生き残るために選んだ現実的な生存戦略だったと思っています。

選択肢が増えると、初めて未来の話ができる

不思議なことが起きました。

選択肢が増えると、
未来の話ができるようになったんです。

会計士を目指していた頃の私は、
将来像をほとんど描けていませんでした。

でも今は、

・英語を勉強してみたい
・海外子会社の現地を見てみたい
・Excel VBAをもう一段深めたい

そんなことを、
自分の今の能力の範囲内で自然に考えています。

これは余裕ができたからではありません。

選べる状態になったから、考えられるようになった。

10年かけて、
視界が少しずつ開けてきたんだと思います。

第一志望に受かるかどうかだけの判断軸だった当時の私には、
見えなかった景色です。

会計士を諦めた=可能性が閉じた、ではなかった

正直、
今でも会計士になれたらどんな人生だったかな?って、
思うことがあります。

それでも現実に直面し、

・できることを増やし
・評価の土俵に立ち
・自分で判断できる場面を増やした

その結果、
将来の選択肢は確実に広がっています。

私は今も、再起の途中です。

最短ルートではなかった。
回り道もした。

でも、
選択肢を増やし続けてきた10年だった。

そう思っています。

もし今、
第一志望を失って立ち止まっている人がいたら。

未来が見えなくなっている人がいたら。

選択肢は、
一気に取り戻さなくていい。

今の自分で選べるものを、
一つずつ増やしていけばいい。

私は、そうやってここまで来ました。

これからも、
この再起を積み重ねていきます。

私もまだ途中です。
一緒に、前へ進んでいきましょう。