転職

転職前に聞いたのは年収の話だった ──37歳、判断材料を集めるための面談

転職を考え始めたとき、
まず出てきたのは「年収を上げたい」という気持ちではありませんでした。

・今の年収は、市場的に低いのか高いのか
・この実務経験で、どこまで評価されるのか
・そもそも、自分は転職できる立場にいるのか

そういったことが、何一つ分からなかった。

会社の中では、
他人の年収を知ることもありません。
評価の基準も、会社の中にしかありません。

28歳までフリーターで、
就職経験もなく、
37歳で初めて転職を考えた私にとって、
一番怖かったのは「判断材料がない状態」でした。

転職するかどうかを決める前に、
まず自分がどこに立っているのかを知りたかった。

この記事では、
転職を再起の手段として捉えていた私が、
エージェントとのヒアリングを
決断の場ではなく、把握の場として使っていた理由を書いています。

転職を勧める記事ではありません。
年収アップを煽る記事でもありません。

再起の途中で、
「動いたほうがいいのか、まだ待つべきか」
判断に迷っている人が、
考え直すための材料として
何か一つ持ち帰ってもらえたら幸いです。


市場相場を知らないままでは、判断できなかった

当時の私は、37歳。
年収は500万円に届いていませんでした。

簿記1級と宅建は持っていました。
資格という意味では、
再起の土台には立てていると思っていました。

ただ、実務経験と年収のバランスが、
本当に適正なのかは分からなかった。

会社の中にいる限り、
「今の評価が妥当なのか」は見えません。

高いのか、低いのか。
伸び代があるのか、もう限界なのか。

それが分からないまま
「転職する・しない」を決めるのは、
あまりにも危ういと感じていました。

だからまず知りたかったのは、
年収を上げる方法ではなく、今の立ち位置でした。


エージェントとの面談は「転職の場」ではなかった

エージェントとの最初のヒアリングで、
私が聞いたのはこの2つです。

・同じ経理職で、業界を変えた場合、年収はいくらが相場か
・今のスキルセットに、何を足せば年収が上がるのか

ただし、前提として、
「今すぐ転職する」とは一度も言っていません。

転職を決めるための面談ではなく、
判断材料を集めるための面談でした。

転職は再起の手段。
目的ではありません。

だから、
合否を決める場にする必要はなかった。


判断材料がないまま時間が過ぎるのが、一番怖かった

10年間、同じ会社にいました。

転職エージェントへの登録も、
転職サイトへの登録も、
それまで一度もありませんでした。

会社では、
年収の話はしません。
他社の評価軸も見えません。

つまり、
会社からの評価しか、判断材料がなかった。

でも正直に言えば、
会社の評価だけを、
全面的に信用できるほど
自分の視野は広くなかった。

確認しないまま、
時間だけが過ぎていく。

その状態が、
一番いやでした。


面談を「把握の場」と割り切った

エージェントとのヒアリングを、
私は最初から
「把握の場」だと割り切っていました。

・今の年収は、市場ではどう見えるのか
・この実務経験で、どのあたりが評価されるのか
・足りない部分は、どこなのか

それを知ったうえで、
転職しない判断をしてもいい。

むしろ、
何も知らないまま
「今は動かない」と決めるほうが、
よほどリスクだと思っていました。


年収アップは目的ではなく、確認項目だった

年収の話をしたのは、
欲張りたかったからではありません。

・今の年収は、妥当なのか
・低く抑えられているだけなのか
・実務経験の積み方で、まだ伸びるのか

それを確認したかった。

年収は、
能力や経験を測る
一つの指標にすぎません。

でも、
その指標すら見ずに
判断するのは、
目を閉じて歩くようなものだと感じていました。


再起の途中だからこそ、判断を急がなかった

転職をするかどうかは、
面談のあとに決めればいい。

そう思っていました。

再起の途中で、
一発勝負をする必要はありません。

選択肢を確認し、
カードを持ち、
使うかどうかは後で決める。

その余白を残すことが、
再起を終わらせないための判断でした。


まとめ

転職を考えたとき、
私が最初にやったのは
「転職するかどうか」を決めることではありませんでした。

まず、
自分の立ち位置を把握すること。

市場相場はどうか。
年収と実務経験のバランスはどうか。
何を足せば、次の選択肢が広がるのか。

それを知らないまま
時間が過ぎていくことが、
一番のリスクだと思っていました。

転職を再起の手段として捉えるなら、
エージェントとのヒアリングは
決断の場である必要はありません。

把握の場でいい。
確認の場でいい。

正解を当てなくても、
今すぐ動かなくても、
判断材料を持っているだけで、
再起は続けられます。

この記事が、
「決めなきゃいけない」という焦りを
少しだけ下ろすきっかけになれば、
それで十分です。

一緒に前へ進んでいきましょう。