転職

上場企業に転職した気づき①|簿記1級の価値

37歳で上場企業に転職しました。
連結経験はなく、上場企業の経理も初めて。
自分が通用するのか、正直なところ不安のほうが大きかったです。

実務の深さも、求められるスピードも、
前職とはまったく違う世界でした。

それでも今、何とかしがみつきながら働いています。
そして転職して半年ほどたった今だからこそ、はっきり言えることがあります。

簿記1級は“スタートラインに立つための武器”になる。
でも、資格だけでは絶対に通じない。
ここから先は“実務でどう戦うか”がすべてだ、と。

そのことを、今回の記事で正直に書いていきます。

上場企業へ転職して感じた“現実の壁”

転職して最初に感じたのは、
「覚えることが多すぎる」という現実でした。

前の会社でもホールディングス化されていて、
Excelでグループ会社をまとめる“連結のような作業”はしていました。

でも上場企業に入ってみて思いました。

「あれは本当の連結ではなかった」と。

まず、単体の会計ソフトと、
グループ全体をまとめる連結用の会計ソフト。
この二つを同時に覚える必要があるのが大変でした。

今でも操作に迷うことがあるほどです。

さらに、子会社・関連会社は30社以上。
すべて略称で呼ばれていて、役職も略称。
人も会社も文化も、すべてがゼロからのスタートでした。

そんな状態で、
「グループの連結をお願いします」と言われたときは、
正直に言うと “無謀じゃないか” と感じました。

でも、任せてもらえる環境にいることには
本当に感謝しています。

親会社を母艦として、
数字の流れを追いながら子会社の役割を理解していく。
手探りの日々で、メンタルがやられそうになる日もあります。

そんな中で、決算短信を発表し終わったあと、
経理部長から言われた「お疲れさまでした」の一言。
あの瞬間だけは、本当に救われました。

“自分を人として見てくれている”
そう感じたからです。

簿記1級だけでは通じないけれど“武器にはなる”

転職して最初に驚いたことは、
簿記1級を持っているのは私だけだったことです。

そのおかげで、最初から連結担当を任されました。
これは転職の大きな追い風になったと思います。

でも同時に、すぐに痛感したことがあります。

資格だけでは仕事はできない。
現場から本社経理に異動したときの感覚とまったく同じでした。

上場企業の連結経理は、
会社全体の動きを数字で捉える必要があります。
「この会社は何をしているのか」
「どの取引が親会社とつながっているのか」
「この数字の裏側で何が起きているのか」

資格では身につかない部分が多く、
知識を“実務に寄せて理解し直す作業”が必要でした。

とくに期首と前期末の数字を合わせる作業は、
これまで経験がなく、かなり苦労しています。

ただ、ここではっきり言えるのは…

簿記1級がなければ、
そもそもこのスタートラインに立てなかった。

年齢や実務経験が浅いことを理由に落ちた書類選考もあります。
でも会社によって事情は違っていて、
「30代がほしい会社」も実際にありました。

簿記1級は、そんな会社の“入り口を開けてくれた資格”です。

実務に落とし込めればキャッチアップできる理由

私は覚えるのに時間がかかるタイプです。
一度で理解できることは少なく、
何度も自分の中で言語化しながら落とし込む必要があります。

でも、
仕事を説明できるようになった瞬間、
景色が変わる感覚がありました。

この仕事は何のためにあるのか。
何を確認しているのか。
どこにつながっているのか。
誰に必要な情報なのか。

それを言葉にできるようになると、
作業ベースまで落とし込めて、
仕事が急に安定し始める。

ここからキャッチアップが早くなるのは、
現場の経験や、本社での実務、
経理としての視点がつながってくるからだと思っています。

・現場を知っている
・経営の流れも見てきた
・数字の意味を考えながら仕事をしてきた

ここが、自分の“逆転ポイント”になると感じています。

そして何よりも—

私自身、まだ再起の途中です。
不安もありますし、苦しい日もあります。
それでも前に進めているのは、
資格も、経験も、すべてが自分を支えてくれているからです。

あなたが今どの立場にいても、
資格は必ず“入口に立つための武器”になります。
私の場合は簿記1級がそうでした。
そこから先は、実務を積みながら成長していけばいい。

一緒に前へ進んでいきましょう。