一般的に、
転職は若いほうが有利だと言われます。
35歳転職限界説、という言葉もあります。
年齢が上がるほど選択肢が減る。
その考え方自体を、完全に否定するつもりはありません。
私自身、
37歳で初めて転職活動をしたとき、
この言葉が何度も頭をよぎりました。
28歳までフリーターで、就職経験なし。
そこから実務経験を積んで6年。
経理としては、決して十分とは言えない年数です。
正直に言えば、
「もう判断は終わっているんじゃないか」
そう思って、考えるのを避けていた時期もありました。
この記事では、
37歳で初めて転職活動に向き合った私自身の経験をもとに、
年齢という理由で思考を止めてしまう構造について整理します。
転職を勧める記事ではありません。
年齢論を否定する記事でもありません。
ただ、
「年齢で判断を終わらせてしまっていないか」
一度立ち止まって考える材料になれば幸いです。
目 次
年齢は「判断材料」だが「結論」ではない
年齢は、事実です。
無視することも、消すこともできません。
企業が採用を考えるとき、
年齢を見るのは自然なことです。
体力、経験、将来性、
そして組織全体のバランス。
35歳転職限界説のような一般論も、
現実の一側面ではあります。
ただ、ここで整理しておきたいのは、
年齢は判断材料であって、結論ではないということです。
年齢だけで結論が出るなら、
面接も選考も存在しません。
それでも多くの人が、
年齢を「結論」として扱ってしまいます。
37歳・初めての転職活動という現実
私が転職活動を始めたのは、37歳でした。
新卒での就職活動もしていません。
28歳までフリーターで、
社会に出る入り口そのものを持っていなかった。
そこから本社異動を経て、
経理として実務経験を積み、6年。
それでも自分では分かっていました。
年齢に対して、実務経験は浅い。
同年代と比べれば、10年遅れ。
完全な周回遅れ。
「これで通じるのか」
「書類を見てもらえるのか」
転職活動を通して、
この不安が消えることはありませんでした。
市場価値を見るのが、いちばん怖かった
転職活動で一番怖かったのは、
落ちることではありません。
自分の市場価値が、
はっきりと形になることでした。
・大学卒業後から28歳までの空白期間
・フリーターだった事実
・就職経験のないまま30代後半になった経歴
それを説明する場に立つこと自体が、怖かった。
もし評価されなかったら、
「やっぱりダメだった」と
自分の中で結論が確定してしまう。
だから、
「年齢的に厳しいから」という理由に逃げたくなる。
でも振り返ると、
転職が怖かったのではありません。
結論が確定するのが怖かったのだと思います。
年齢で止まると、評価は「自分が先に下す」
転職活動を通して、
一つはっきりしたことがあります。
年齢を理由に動かない状態は、
会社に否定された状態ではありません。
自分が先に、不合格を出している状態です。
実際に評価をするのは、
採用する側の会社です。
年齢を理由に
「どうせ無理だ」と結論を出しているのは、
自分の頭の中だけでした。
確かめる前に終わらせる。
それは安全な選択に見えて、
可能性を閉じる行為でもあります。
落ちた。評価されなかった。それでも地続きだった
実際、落ちました。
すべてが通るわけではありませんでした。
年齢に対して実務経験が薄い。
それは事実です。
ただ、選考を通じて感じたのは、
落ちた理由は年齢だけではなかった、ということでした。
企業側が見ているのは、
・部の年齢構成
・メンバーのバランス
・私が入ったとき、組織として機能するか
実際、
20代と40代はいるのに、
30代がいない部門もありました。
面接の中で、
「今の構成ではこのポジションは難しい」
そう説明されたこともあります。
逆に、
「この年齢だからこそ来てほしい」と
声をかけてくれた会社もありました。
そこで整理できたのは、
「年齢で否定された」のではなく、
合わなかっただけという事実です。
落ちたからといって、
28歳から積み上げてきたものが
消えるわけではありませんでした。
再起が否定された感覚も、ありませんでした。
まとめ
年齢は、事実です。
無視することも、消すこともできません。
35歳転職限界説のような一般論も、
現実の一側面ではあります。
ただ、
年齢そのものが評価を下すわけではありません。
評価するのは、
実際に採用する側の会社です。
自分が思っている
「もう遅い」という判断は、
多くの場合、
まだ誰にも下されていない評価です。
37歳で初めて転職活動をしたとき、
私自身もずっと不安でした。
周回遅れだと思っていたし、
経理としての経験も浅い。
これで通用するのか、確信はありませんでした。
それでも分かったのは、
年齢で判断を止めてしまうと、
「選ばれない」のではなく、
「確かめないまま終わる」ということでした。
転職するかどうかは、別の話です。
動くかどうかも、人それぞれです。
ただ、
年齢を理由に思考を止めてしまう前に、
一度だけ立ち止まって考えてみる。
評価は、まだ決まっていない。
それを決めるのは、未来の自分ではなく、
実際に会う相手だということ。
その視点を持てるかどうかで、
選択肢の見え方は、少しだけ変わります。
この文章が、
年齢で判断を終わらせてしまいそうになったとき、
思考を戻すための一つの支点になれば幸いです。
