28歳の私には、胸を張れるものが何一つありませんでした。
社会人経験も、就職経験も、実務経験もゼロ。
挑戦してきた公認会計士試験は一次すら通らず、
気づけば「何者でもない28歳」になっていました。
「このままじゃ、本当に終わってしまう」
――そう思いながらも、何から始めればいいのかわからない。
悔しさ、情けなさ、将来への恐怖。
それらが一気に押し寄せた28歳の“限界地点”。
それが、私にとっての カウント2.9 でした。
この記事では、
そんな状態から私が 簿記を武器に再起を決めた理由 を書きます。
簿記だけが残った28歳の現実
再起を誓ったとき、
私には胸を張れるような職歴も、スキルも、経験もありませんでした。
ただ一つだけ残っていたものがあります。
簿記の知識。
大学時代から会計士を目指していたため、
簿記2級までは取得していました。
会計士にはなれなかったけれど、
基礎知識だけは確かに自分の中に残っていた。
たったそれだけ。
でも、28歳の私には“唯一拾える武器”でした。
「ゼロじゃない。
まだ拾えるものがあるなら、それを伸ばすしかない。」
そう思ったとき、
やっと自分が動き出せるイメージが見えました。
簿記1級を選んだのは“逆転の入口”だった
ただし、簿記の知識が残っていたとはいえ、
28歳・実務経験ゼロでは“戦える場所”にすら立てません。
22歳の新卒なら、
資格なし・未経験でも経理部に配属される可能性があります。
でも私は28歳。
社会経験もゼロ。
フリーター歴も長い。
普通に就職活動をしても、
「選んでもらえる理由」が何一つない のは明らかでした。
だからこそ、腹を括りました。
「スタートラインに立つには、一発で評価される資格が必要だ」
その選択肢が、簿記1級 でした。
当時の正直な気持ちを言えば、
理屈より“感情”のほうが強かったと思います。
・何も持っていない自分が悔しかった
・「おれなんて」という気持ちを消したかった
・自信を取り戻せる“何か”がほしかった
簿記1級は、
私にとって「逆転の資格」ではなく、
“自分を諦めないための唯一の武器” でした。
そして、
“28歳のフリーターでも、本気ならここまでやる”
という覚悟を証明する手段にもなりました。
簿記1級で変わったのは「未来を見る視線」
簿記1級を取ったからといって、
すぐに人生が変わるわけではありません。
でも、簿記1級を取りきったことで、
私の“視線”は明確に変わりました。
・経理として働けるかもしれない
・実務を積めば武器になる
・人生を立て直せる可能性がある
・まだ遅くない
・再起できる
28歳で何も持っていなかった私が、
初めて「未来を考えられる自分」になった瞬間でした。
事実として、
簿記1級はその後の私を確実に後押ししてくれました。
・本社経理への異動
・経理としての実務の土台
・ステップアップ転職
・37歳で上場企業の経理職へ
すべて、
あの28歳で「簿記1級を取りきる」と決めた選択から始まりました。
どれだけ遅くても武器ひとつで人生は立て直せる
私は28歳でフリーター。
職歴ゼロ、社会経験ゼロ、年齢だけ重なっていく自分。
そこからの再起でした。
特別な才能もありませんでした。
成功の裏技もありません。
ただ──
残っていた武器をひとつ、磨き続けただけです。
それだけで、
人生は立て直せました。
もしあなたが今、
「もう遅い」
「自分には何もない」
そう思っているなら、安心してください。
私も同じ場所にいました。
そして今も、再起の途中です。
小さな一歩でいい。
動き出した瞬間から、人生は変わり始めます。
次は、
「28歳で社会経験ゼロの私が、どうやって最初の一歩を踏み出したか」
をテーマに、さらに深くお話しします。
一緒に前へ進んでいきましょう。