28歳の私は、フリーターで社会経験ゼロ。
挑戦していた公認会計士試験も一次すら通らず、自信なんてどこにもありませんでした。
それでも、人生を立て直すためには「武器」が必要でした。
そこで私は、唯一手元に残っていた“簿記”を磨くことを決めます。
ただ勉強するだけでは足りない。
働きながら合格点に届く勉強をするためには「独学」で挑むしかなかった。
この記事では、
社会経験ゼロの28歳だった私が、なぜ独学を選び、どう勉強を積み上げたのかを書きます。
目 次
簿記1級は自信を取り戻す手段だった
私は28歳まで社会経験ゼロ。
資格以外、胸を張れるものが何もありませんでした。
会計士試験にはかすりもせず、
履歴書にはアルバイト歴しか書けない。
「このままじゃ何者にもなれない」
──そんな焦りが、私を再起へ向かわせました。
簿記1級は、私にとって
・自分を取り戻すための手段
・“まだやれる”と信じたかった象徴
・スタートラインに立つための条件
この3つの意味を持っていました。
だから私は、
働きながらでも絶対にやり切る と決めました。
なぜ独学で挑戦したのか
会計士のときは独学用の教材も少なく、
専門学校の力を借りないと難しい領域でした。
でも簿記1級は違います。
・市販テキスト
・過去問
・予想問題
今は教材も情報も十分に揃っている。
お金がなくても挑戦できる資格 だと感じました。
ただ、独学を選んだ理由は“節約”ではありません。
自分の1時間の価値を最大化したかった
私は、講義を何十時間も聞くよりも、
・自分で考える
・間違えて覚える
・反復して手を動かす
こうした“実践型”のほうが頭に残ります。
簿記1級は、知識よりも
時間内で解き切る力=アウトプット力 が勝負。
だから私は、
インプット最小化 × アウトプット最大化
という戦略を選びました。
講義より過去問。
テキストより問題集。
試験直前にみんながやっている動きを、
私は最初から実践するつもりでした。
独学のほうが圧倒的に“時間管理しやすい”
スクールはカリキュラムに沿って学べる反面、
どうしても「他人のペース」になります。
私の場合、
・朝に勉強する日
・仕事後に勉強する日
・現場の疲れで寝てしまう日
毎日コンディションが違う中だからこそ、
「自分のペースで積み上げられる」独学スタイル が合っていました。
教材も多く、自己完結できる
当時はお金がなかったことも事実です。
ですが、もしお金があったとしても、
高額なスクールを選んだかと言えば、
私は NO だと思います。
簿記の入門レベルは人から学んだほうが早いですが、
私はすでに 2級レベルの基礎があった。
だからこそ、
・市販教材
・過去問の反復
これで十分に戦えると思いました。
ちなみに、
もし 簿記2級の基礎がなかったら どうしたか?
その場合は、
1万円程度の入門講義を買う選択肢は普通にあった と思います。
人から教わったほうが早い段階は確かにあると思います。
独学のデメリットも大きかった
独学は良いことばかりではありません。
・間違った理解に気づくのが遅い
・モチベ維持が難しい
・問題の優先順位を間違える
・効率は正直、悪い
私は複数回受験をしました。
効率よく合格できたとは口が裂けても言えません。
それでも、
自分で戦い方を選びたかった。
それが独学を続けた一番の理由です。
私の勉強法:インプット最小化 × アウトプット最大化
簿記1級の範囲は膨大です。
だから私は最初から、
・テキストは必要最低限
・過去問を毎日解く
・間違えた箇所だけインプットに戻る
・解ける問題から点数を積み上げる
このサイクルだけを徹底しました。
資格は“合格点を取る競技”です。
満点はいらない。
限られた時間で
「点を取りにいける問題」を確実に拾う ことが最優先。
この勉強法が、働きながらでも続けられた理由でした。
どれだけ遠回りでも、積み上げは力になる
独学での挑戦は効率がいいとは言えません。
遠回りも、何度も挫折もありました。
でも、
遠回りした時間が、後の実務や転職で大きな武器になりました。
・自分で考える力
・自分で管理する習慣
・失敗しても積み上げ続ける粘り
・分からないところを放置しない癖
これはスクールでは得られない、
独学の副産物です。
そして37歳。
私はプライム上場企業の経理へ転職しました。
あのとき独学で戦い抜いた経験は、
今の私の礎になっています。
次の記事では、
「働きながらどうやって勉強時間を確保したのか」
について、より具体的に書いていきます。
再起は、どんなところからでも始められます。
私と同じように一歩ずつ積み上げていきましょう。