28歳で社会経験ゼロだった私は、
「自信」というものをどこかに置き忘れていました。
正社員になったこともない。
就職をしたことすらない。
自分を肯定できる材料も何もない。
そんな私が最初に“働く喜び”を取り戻した場所は、
清掃会社の現場でした。
華やかさの欠片もない。
資格も不要で、誰でもできる。
でも、ここから私の再起は確かに始まりました。
この記事では、
現場で働きながら、どうやって自信が少しずつ取り戻していったのか
その過程をお話しします。
働く中で見つけた「喜び」の感覚
清掃の現場は、資格がいりません。
誰でもできる。
そう思われがちな仕事です。
でも、私はその現場で初めて気づいたことがあります。
働くって、案外いいものなんだ。
・一人でできないことを、みんなで協力して終わらせた達成感
・お客様に「ありがとう」と言われる喜び
・現場の仲間と笑いながら汗を流した時間
今思えば、この経験は
「社会に繋がれた」と初めて感じた瞬間だったかもしれません。
28歳フリーターで自己肯定感が底まで落ちていた私にとって、
人と一緒に働いて認められる感覚は、本当に救いでした。
私は最初から特別な何かができたわけではありません。
ただ、誰よりも真面目に、黙々と、がむしゃらに働いただけ。
すると、自然と仲間から
「あなたなら頼めるよ」
と言ってもらえるようになった。
あの一言が、どれだけ励みになったか。
今でも覚えています。
がむしゃらな日々がくれた武器
当時の私は、戦略もノウハウもありませんでした。
ただ必死に食らいついていただけ。
でも後から思うと、あの働き方が
大きな武器になりました。
清掃会社の現場は、社員がほとんどいません。
・定年後の第二の人生を送る人
・主婦のパート
そんな環境の中では、28歳の私でも“若手”でした。
自分では「もう28歳か」と焦っていた。
でも周りからは「若い」「よく働くね」と言われた。
そのギャップに戸惑いながらも、
がむしゃらに働き続けました。
・頼まれたことは全部やる
・汗をかく仕事でも手を抜かない
・自分から動くことだけはやめない
この姿勢が、後のキャリアに繋がるとは
そのときは思ってもいませんでした。
でも、見ている人は見ています。
本社勤務の社員が現場に来たとき、
「君、簿記の勉強してるんだって?」
と声をかけてくれた。
その人は
“現場に簿記の知識を持つ人がいる”
ということを覚えてくれていました。
後に本社で欠員が出たとき、
「現場に頑張っている人がいる」と紹介してくれたんです。
あれは偶然だったのかもしれません。
でも、私は振り返ってみると改めて思います。
見てくれる人は見てくれている。
現場経験は今も私を支えている
37歳の今、私は上場企業の経理(連結担当)として働いています。
でも、現場経験は今も私の大きな財産です。
・現場の人がどんな苦労をしているのか
・数字の裏側にどんな現実があるのか
・現場と本社の“温度差”はどこから生まれるのか
現場で汗をかいたからこそ、
経理の視点だけではわからない“リアル”を理解できる。
これは机の上だけでは学べません。
もし28歳の私が、
現場でただ働くだけの時間を「無駄」と思っていたら、
今の私はいませんでした。
あの遠回りが、
私にしか持てない“目線”をつくってくれました。
遅れたスタートでも未来は変わる
28歳、社会経験ゼロのフリーター。
自信なんてどこにもなかった。
そこから私ができたことは、ただ一つ。
働きながら、0.5歩ずつ積み上げただけ。
それでも、未来は変わりました。
・契約社員になれた
・正社員に登用された
・本社異動のチャンスがきた
・経理として経験を積めた
・37歳で上場企業へ転職できた
周回遅れどころか、
周回遅れ“何周分”もスタートが遅れていた私でも、です。
だからこそ、伝えたい。
働くことは、あなたを救う。
小さな積み上げは、未来を変える。
私はまだ再起の途中です。
記事を通して、あなたと一緒に歩いていきたいと思っています。
次回は、
「現場経験がどのようにして本社経理へのチャンスにつながったのか」
を詳しく書いていきます。
一緒に進んでいきましょう。